お茶の健康パワー

抗酸化作用(1)

酸化とは

酸化とは物質が酸素と結合することであり、日常生活のなかでも皮を剥いた林檎が茶色に変色を起こすことや、鉄の表面が錆びること等で目にすることができます。

りんご酸化

お茶博士

私たちの体も「酸化」と深く関係しています。
体の中で酸化が進むと、体内の機能が錆びついて正常な働きができにくくなり、糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病を引き起こしやすい体になってしまいます。
疾病を引き起こすだけでなく、老化(シワの増加、肌のツヤの低下、軽い運動での息切れ等)も体の中の酸化が原因と言われています。

体の酸化と「活性酸素」

私たちは生きていくなかで、空気中の酸素を呼吸によって取り込むことでエネルギーを作り出していますが、取り込んだすべての酸素をエネルギーを作り出すことに利用してはいません。
私たちの体の中に取り込まれた酸素のうち、約2%が酸化力の強い「活性酸素」になると言われています。活性酸素は、体の中に侵入した細菌やウイルスを退治する働きを持っています。しかし、過剰に活性酸素が発生してしまうと、健康な細胞、組織まで酸化させてしまいます。


また、活性酸素は呼吸だけで増加するのではなく、紫外線や化学物質、大気汚染等の環境因子や、喫煙や偏った食習慣、強いストレス等の生活因子によっても増加します(図1)。
健康な体作りのためには、活性酸素を過剰に発生させないことがとても重要です。

図1 活性酸素と疾病の関係性 図1 活性酸素と疾病の関係性 zoom

・主な活性酸素の種類
スーパーオキシド ミトコンドリアでエネルギーを産生する過程(ATP産生)で作られる。酸素分子が還元されると生成し、他の活性酸素の前駆体となる。生体内でも重要な防御機構に関与している。
過酸化水素 スーパーオキシドがスーパーオキシドジスムターゼ(SOD酵素)に分解された後に発生する。
ヒドロキシラジカル 毒性が最も強い活性酸素。スーパーオキシドが金属元素と反応して発生する。がんや生活習慣病、慢性疾患、老化に関わっていると言われている。
一重項酸素 毒性の強い活性酸素。生体内では紫外線を浴びることにより、発生する。

活性酸素と抗酸化物質

私たちの体の中にある活性酸素を除去する機能は、40歳以降の壮年期になるとその働きが衰え始めることに加え、様々な生活環境因子が存在する現代社会の中では活性酸素は過剰に増えやすい状況であると言えます。
このような状況を改善していくには、「抗酸化物質」を積極的に取り入れる必要があります。抗酸化物質には活性酸素を除去して酸化を防ぐ働きがあり、野菜や果物に多く含まれるポリフェノールやビタミンCなどの成分がよく知られています。
しかし、抗酸化物質は体内に蓄積させることはできないので、継続して取り入れなければ十分な効果を発揮しません。
数多く存在する抗酸化物質を含む食品の中でも、お茶の抗酸化力は他の食べ物に比べ非常に強いと言われています。
次回はお茶の抗酸化力について詳しく説明します。